個人再生のメリットとデメリット

住宅ローンがあっても個人再生で債務整理することは可能か？弁護士や司法書士に依頼したほうが良いか？自己破産でも任意整理でもない個人再生のメリットとデメリットについて。

Q 個人再生を検討しています

任意整理や自己破産と似た債務整理の方法で個人再生というものがあると聞きましたが、どのようなものでしょうか？また弁護士や司法書士に依頼したほうがいいでしょうか？住宅ローンの扱いはどうなりますか？

A 弁護士や司法書士に相談したほうが良い

個人再生とは

個人再生は、自己破産と任意整理、お互いのデメリットを補った形です。個人再生と自己破産は似ているようで違いますし、任意整理とも違います。

なお、個人再生という言葉が独り歩きして、「弁護士や司法書士に依頼せずに、個人が再生できる」と勘違いしているケースが見受けられますが、全く違います。恐らく、同じ債務整理である『特定調停』と間違われているのではないかと思います。

住宅ローンの扱いについては後述します。以下、個人再生と自己破産、または個人再生と任意整理との違いを書きます。

• 自己破産との違い
  自己破産と違って個人再生には大きなメリットがあります。自己破産の場合は負債（借金）と共に、財産（資産）も処分しなければなりませんが、個人再生の可処分所得というのがあり、資産を残すことができます。
• 任意整理との違い
  個人再生は裁判所を通じて施行されますので、任意整理のような話し合い（調停）とは違います。

必ずしも上手くいくとは限りませんし、状況により異なりますが、借金の元本が２０％ぐらい軽減されたケースもあるとのことです。

なお、個人再生には３年から５年ぐらいの借金返済計画（再建計画）が必要で、借金の合計額が５０００万円以内という制限がありますので、ご注意ください。

個人再生と住宅ローン

住宅ローンがある方は個人再生には注意が必要です。個人再生では住宅ローンの返済はなくならないことになっています。住宅ローンが軽減されて住宅という資産が残るのは変ですからね。

また住宅以外にも資産として残る対象のローンも、住宅ローンと同様に個人再生の対象から外されるでしょう。この部分は裁判所の判断ですから、何ともいえませんが、法改正、法解釈によって変わるかもしれません。

個人再生は弁護士や司法書士に

繰り返しになりますが、個人再生と特定調停とは全く違います。そもそも個人再生が可能かどうかに関らず、裁判所の手続きなどもあり複雑ですので、弁護士や司法書士に依頼したほうが良いでしょう。もしかしたら個人再生よりも、もっと良い解決方法があるかもしれません。

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